日本は先進国であり、サミットの開催地として選ばれるような国です。
もちろん、豊かな国に違いがありませんが、そんな日本でも改革が進んでいかないことがあります。それが女性の社会進出です。
1986年に男女雇用機会均等法が施行され、女性が働くことへのハードルが下がりました。しかし、現在も働きにくいと感じる女性がいるのが、現実です。
そして、2019年4月より、働き手を増やすべく「働き方改革」が始まりました。女性が働く環境が整えられる予定です。期待はしていますが、不安があるのことも隠せません。
今回は、こうした日本において、起業や組織の中でトップとなった、女性社長による働き方の改革ポイントや、注目点についてご紹介します。
日本の女性社長は少ない
日本では、あらゆる場面で女性より男性が多い傾向があります。
先日、国際労働機関(IOL)が、国際女性デーに合わせて発表した、2018年の世界で管理職に占める女性の割合は27.1%でしたが、日本は12%という結果となりました。この結果は、先進国いわゆるG7の中で最下位となります。別の報告では、女性の管理職はいないという企業もあるというので、この結果にも納得がいきます。
理由や原因は、それぞれでしょうが、女性が企業のトップとして社長になるには、ハードルが高いことが分かります。また、こうした背景もあるので、自ら起業して事業を進めるだけでなく、女性が働きやすい環境を目指すケースが増えています。
働き方改革による女性支援
日本の問題として、深刻化しているのは人口減少に伴う、働き手が不足することです。老人が増え、若年層が減少していくことが分かっているので、働き方改革では、働き手を増やすための取り組みが挙げられています。
もちろん、女性が働きやすい環境を整えることも取り組みに挙げられています。
仕事以外に家事や育児、介護の負担があり、両立させることに苦労している女性は、少なくありません。
・長時間労働の見直し
・在宅勤務制度の活用
フレックスや時短勤務は、これまでにもありましたが、出勤を必要としない働き方が検討されていることに、時代の流れを感じます。
女性社長だから期待すること
働く女性にとって、管理職に女性がいることや、社長が女性であることは、同じ働く女性として考え方も共有でき、働きやすい環境が整っているとイメージできるので、おのずと期待は高まります。
実際に、フレックスや時短勤務を導入して育児との両立を支援したり、社長自ら産休や育休といった制度を利用することで、社員として働く女性が利用しやすい状況を作り出しています。
離職率を下げる
さらに、女性の働きやすい環境を整えることで期待したいのは、離職率を下げることです。
働きたいと願う女性でも、家庭の事情から退職を余儀なくされるケースがあります。
その他にも、育休や産休後に職場への復帰を願いながら、待機児童となり復帰が叶わないこともあります。
こうしたケースの場合、育児支援として事業所内に託児所を設けるなど、国も支援を考えています。
働く女性側としても、可能であれば同じ所で、長く勤めたいと考えています。社長が女性であれば、共感できる部分も多いはずですから、要望に応える形で、離職率を下げることも可能です。
事例:全身脱毛専門サロン「キレイモ」佐伯真唯子CEO
先述した、国際女性デーにて、「HAPPY WOMAN」に選ばれたのが、「キレイモ」の佐伯氏です。
これは、「女性の力による持続可能な社会づくりに向けて挑戦する個人」を表彰するものです。
脱毛専門サロンとして、創業した佐伯氏は少人数でスタートさせ、いまや有名人を宣伝モデルに起用するまでにサロンを成長させています。
さらに注目したいのは、13種類にも及ぶ雇用形態です。
美容業界は女性が多い反面、離職率が高い業界でもあります。そこで、佐伯氏は、要望に応えるべく時短勤務でも、4・5・6時間から選べる雇用形態を用意しています。
自分の生き方、考え方が明確になることで、働く女性のことも考えられるようになったといいます。
今後、企業の成長とともに、働く環境についても注目したい企業ですね。
まとめ
いかがでしたか。
働き方改革のポイントや、女性社長に期待が集まる理由について、ご紹介しました。
「イクメン」という言葉が定着してきたましたが、実際の負担を考えると、圧倒的に女性の方が苦労をしていることが分かります。
時短勤務などを利用しても、限られた時間を有効的に活用することを考えているため、そこに余裕が生まれることも少ないはずです。
働き方改革は、働く時間を減らし余暇を楽しむことで、仕事のパフォーマンスを上げることが目的でもあります。
過去において、三重県の鈴木知事は子供が生まれた際に、5日間の育休を取得しています。男性が育休を取得しやすい環境にすることも目的の一つではないでしょうか?
働き方改革で、どこまで変わるのか。今後も注目していきたいですね。